2013/02/04

市川團十郎の思い出

誰でも言うことだろうが、舞台が大きい人だった。歌舞伎十八番「勧進帳」の弁慶はもちろんだけれど、「助六」「暫」の、あの隈のノリ方、大らかさ、稚気、その似合いっぷりは、ほとんど奇跡のレベル。荒事はこういうものだ、歌舞伎はこういうものだ、なんて知らなくったって、あの凄さは分かるし、楽しませてくれた。

あと、以前にも書いた「盟三五大切」の薩摩源五兵衛が、これまた本当にびっくりするほど良かった。無理やり分類すると、これは「色悪」の役になるのかな?大らかな芸風、だけで括れない、どこか暗い色気もあったのだ。伊右衛門とかも観たかったなぁ。

海老蔵の助六は、そして色悪の役々は、父よりももっとすっきりとした、いい男っぷりなのだろう。だが多分、自分は團十郎派だな。観ないで言うのもなんだけれどね。

團十郎まで

死んじまったのか。