月曜日の晩、普段寝てしまっている23:00に、NHKの「スーパープレゼンテーション」を偶然目にして、見入ってしまいました。これは、格差の拡大する社会に警鐘を鳴らすリチャード・ウィルキンソンの皮肉です。
格差が広がり、階層が動かなくなってきたアメリカでは既にアメリカン・ドリームは難しい。そこで先の言葉になるのですが、北欧、いやそれ以上に格差が小さい結果になっていた日本は…どうでしょう?
昔、私の祖母は、田中角栄が総理大臣になったとき「馬喰(博労)の息子が総理になった」と泣いたそうです。それを母から聞いて「日本も昔は夢があったんだな」と、しみじみしてしまったことのある自分。お金持ちの子は、高い教育を受け、いい仕事に就く、下手すると働かずともお金が入って(不労所得があって)、やっぱりお金持ちになる。貧しい子が這い上がるのは難しい。これは本当に稀有な例だ、みたいなことを子供心にも感じたのです。一億総中流、の空気を知っている自分でもこれですから、今の子は、どう思うのでしょうか?そして今のアメリカの子たちは。
それにしても格差の広がりに、ろくなことはない。自殺率、精神疾患発症率、殺人発生率、肥満率…これらは格差が大きい社会ほど上昇し、人を信用する率は下落する。人の心が荒むのですね。